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2台の120量子ビットNighthawkプロセッサ間に4本のL‑couplerを実装、伝送平均99.00%(最良 99.29 ± 0.07%)・遠隔CZ平均94.75%(最良 96.42 ± 0.28%) | arXiv News

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量子物理日本語公開済み

2台の120量子ビットNighthawkプロセッサ間に4本のL‑couplerを実装、伝送平均99.00%(最良 99.29 ± 0.07%)・遠隔CZ平均94.75%(最良 96.42 ± 0.28%)

2026年10月23日arXiv: 2610.29986v1

IBMの研究チームは、2台の120量子ビット「Nighthawk R1」超伝導プロセッサ間で4本の長距離結合器(L‑coupler)を実装しました。これらは中継(relay)ベースの状態転送で平均ネットワークベンチマーク忠実度99.00%を示し、最良リンクは99.29 ± 0.07%でした。プロセッサ間の遠隔CZゲートは平均94.75%で、最良は96.42 ± 0.28%です。 (D1, D3, D4, D2)

各L‑couplerは二つのNighthawk格子量子ビットを結びます。構成要素は二つの周波数可変L‑qubit(中継用)、二つのRF‑SQUID由来のi2m結合器、オンチップ遷移、および約80 cmの超伝導アルミ同軸ケーブルです。ケーブルはプロセッサ面に対して垂直に取り付けられ、モジュール両方を実装した後に室温でインジウム対インジウムの圧着でチップに接続しています。i2m結合器は負の幾何相互インダクタンスを持ち、オフ状態が一次フラックスに対して不感となる特性を持ちます。 (M1, M2, M3)

性能評価では、約5 GHz付近の単一の立ち波モード(自由スペクトル間隔FSR ≈ 150 MHz)を中継に用い、結合比はg/FSR ≈ 0.05–0.06です。各リンクの転送時間は256–312 nsで、状態転送忠実度はネットワークベンチマーキングで測定しました。各リンクは往復でベンチマークされ、その平均値を報告しています。 (C1, M4)

実測では、組み立てた四本のケーブルに対応するモードの内因性品質因子Q_iはそれぞれ0.95×10^6、1.09×10^6、0.86×10^6、0.86×10^6で、平均は(0.94 ± 0.09)×10^6と推定されました。全4本のL‑couplerは98.86%以上で状態転送し、平均99.00%、最良99.29 ± 0.07%を記録しています。遠隔CZは三つのローカルCZ、二つの状態転送、四つの単一量子ビットゲートおよび一つの仮想位相補正を組み合わせて実装され、平均94.75%、最良96.42 ± 0.28%でした。これらを用いてプロセッサ間でベル対やGHZ状態を生成しており、例としてベル対BP 115–233は未補正で85.91 ± 0.40%(読出し緩和後93.94 ± 0.27%)、BP 117–231は未補正76.93 ± 0.49%(緩和後86.98 ± 0.41%)、4量子ビットGHZは77.23 ± 0.67%(緩和後91.70 ± 0.70%)、6量子ビットGHZは67.67 ± 0.66%(緩和後90.87 ± 0.74%)を報告しています。 (D2, D3, D4, D5)

報告された制約と解釈については注意が払われています。L‑qubitとケーブルモードのコヒーレンスのみを含む単純なモデルは、観測された状態転送誤差の約77%を説明します。L‑qubitをT1 = T*2 = 100 μsと置いた場合、同モデルはこの構成での転送忠実度を99.68%–99.77%に上限評価し、より高い量子ビットコヒーレンスや短いパルス幅で改善余地があることを示しています。著者らは開発速度を優先してコヒーレンス改善のための一部の製造処理を意図的に省略しており、報告された限定的な量子ビットコヒーレンスはL‑coupling自体の基本限界ではないとしています。 (C3, L1)

ケーブル損失は、アルミケーブルが超伝導に移行する際に存在した磁場に強く依存しました。クールダウン時の適用磁場に対する中央値Q_i(4.5–7.5 GHz)は0 Gで1.5×10^6、1.4 Gで1.1×10^6、3.5 Gで7.4×10^5、14 Gで2.5×10^5であり、クールダウン後に磁場を変えてもQ_iは回復しませんでした。単一ケーブルに対する編組シールド(braid)は単独試験でQ_iを改善し(試験ルートでのシールド分離試験で中央値約2.0×10^6を保持)、実装時に四本を同一の編組で束ねた配置では推定Q_iが低下したため、束ねによる遮蔽効果の低下が候補原因として挙げられています。 (L2, L3)

誤差の内訳では、代表的な遠隔CZ(CZ 111–237)について構成要素の誤差を単純に和算すると上限97.34 ± 0.05%となり、その大部分は二つの状態転送(約53%)と三つのローカルCZ(約40%)に起因します。実測値と予算上限の差は、不完全な状態転送によるL‑qubit上の残留ポピュレーションが寄与していると著者らは述べています。さらに、報告されたエンタングル状態の忠実度はこの試験系の読出し誤差が支配的であり、読出し誤差緩和を適用すると値が上がる点が明記されています。 (L4, L5)

上記の実測と制約は、約80 cmの超伝導ケーブルを含む多チャネルL‑coupler群が実装可能であること、そして量子ビットコヒーレンスの向上、冷却時の磁場管理、遮蔽設計や測定系の改善が性能向上の明確な手段であることを示しています。 (D1, D2, D3, D4, D5, M1, M2, M3, M4, C1, C3, L1, L2, L3, L4, L5)

元論文

Meter-scale quantum interconnects between large quantum processors

量子物理
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